ぬい糸の種類
糸の種類はさまざまで、繊維タイプや、用途、紡ぎ方、素材などで、いくつかの種類に分けられます。ここでは、糸についての基礎知識をまとめました。
縫い糸は繊維のタイプによって、ふたつの種類にわけられます。 繊維には「長繊維(フィラメント)」と「短繊維(ステープル)」があり、 用途によってこの両方のタイプが使い分けられています。
「長繊維(フィラメント)」と「短繊維(ステープル)」
●長繊維(フィラメント)とは…
長く連続した繊維のこと。天然繊維では絹糸。合成繊維のファイン糸(ポリエステル100%)やレジロン糸、モノカラーミシン糸(ナイロン100%)などが このタイプです。
縫い糸にするには、1本のフィラメントはごく細いので何本かたばねて適切な太さにして「撚り」をかけます。更にこれを2~3本合わせて反対方向に 「撚り」をかけ、安定させます。
特徴
フィラメントの縫い糸はツヤがあり、なめらかで丈夫です。 ※ ただし、モノカラーミシン糸などの特殊なものは単一糸で使用します。
●短繊維(ステープル)とは…
短いわた状の繊維のこと。 天然繊維の綿糸や麻糸。合繊繊維のシャッペスパン糸・ハイスパン糸(ポリエステル100%)などがこのタイプです。
短繊維はふつう38mm~100mmの長さ。これをいく本かならべて、縫い糸にするには、たばねながら長い糸状にします。これを紡ぎ=紡績といいます。できた単糸を2~3本合わせて「撚り」をかけ適切な太さにして安定させます。
| 毛羽(ケバ) | 光沢 | 強さ | 滑らかさ | 摩耗 | |
|---|---|---|---|---|---|
| 綿紡式(コットンシステム) 短いわたを紡ぐ方式 |
多 | △ | △ | △ | △ |
| 絹紡式(シルクシステム) 長いわたを紡ぐ方式 |
少 | ○ | ○ | ○ | ○ |
合成繊維縫い糸の代表、シャッペスパンミシン糸は、ポリエステルを原料にシルクシステムでつくられています。 だから「強くて、美しく、縫い良い」のです。
素材による種類
●天然繊維
自然界の生物からできたもの。それぞれに自然の恵みでそなわった天性があり、味わいがあります。
絹縫い糸
まゆからつくった生糸を原料とした長繊維の縫い糸。 なめらかでたいへん美しく、しなやかさ、やわらかさは最高です。 縫いやすく、絹・ウールなど動物性繊維の生地によくなじみます。
綿縫い糸
綿花からとったわたを紡績してつくった短繊維の縫い糸。毛羽があるのが特徴です。光沢は少なく、手さわりもよくありません。 強力は低く、ほとんど伸びません。熱には強いが、ぬれると縮みます。同じ素材のコットン生地以外を縫うには不向きです。
●化学繊維
天然繊維の代用としてつくりだされたものですが、技術の進歩によって改良が重ねられ、今や天然繊維をしのぐすばらしい性能を持つものも 現れています。
合繊縫い糸
石炭や石油などから高度の化学反応処理によって合成した物質をつくり、糸にしたものがポリエステルやナイロンなどの合成繊維です。 合繊縫い糸は糸質にむらがなく、耐久性にすぐれ、強く、美しく、なめらかです。特にポリエステルは縫い糸にもっともふさわしい品種と してよく使われるようになりました。糸は連続状の長繊維につくりだされますが、これを短く切断してわた状にしたものが、合繊の短繊維 です。人工的につくる合繊は、加工の方法によって、さまざまな性能を加えることができます。
※ 合繊縫い糸にも多くの種類がありますが、“ シャッペスパン”はすぐれた性能をもった縫い糸として、もっとも広く利用されています。







このページの上部へ